新潟市水族館マリンピア日本海とは
新潟市中央区の西海岸公園地区に立地する「新潟市水族館マリンピア日本海」は、1990年7月に市制施行100周年を記念して開館しました。
23年目にあたる2012年9月より、施設の経年劣化や地震対策、バリアフリー化、新たな魅力の付加を目的に休館し、約10ヶ月にわたるリニューアル工事後2013年7月に新装再開館しました。
敷地面積は約40,000㎡、建物延床面積11,500㎡、水量3,000㎥で、展示生物は地域性の高いものからエキゾチックなものまで多様な分類群の水族約600種2万点を擁する総合水族館です。
リニューアルを契機に、展示を10のゾーンに再整理し、よりストーリー性を持ったわかりやすい展示で生物の多様性について紹介しています。
館長からのメッセージ
東西に長い海岸線と大小2つの島をもち、国内最長河川が流れる新潟県は、多様性に富んだすぐれた自然環境が特徴で、新潟県でしか見られない生物も少なくありません。また、全国に自慢できるおいしい食材もたくさんあります。
身近な自然がいかに大事なものであるか? 守り、後世に伝えていくべきものは何か? 魅力あふれる新潟県の自然に目を向け、あらためて地域の自然環境を正しく認識するのは大切なことです。
新潟市水族館マリンピア日本海は、ビジョン「新潟で一番愛される施設を目指す」とミッション「私たちは、自然について楽しみながら学べる機会を提供し、生命の多様性が尊重される社会に貢献します」を策定しています。
地域の海や川にすむ水生生物を中心に、里山の生物から普段は目にすることのない深海生物まで、水と関わりのある様々な生物の展示を通して、県内外の皆様に新潟県のすばらしさを知っていただきたいと考えています。
また、一般的に、飼育係の仕事は生物の世話が中心と思われがちですが、実は生物や生態系、自然環境などに関する正しい情報を発信することこそが水族館や動物園の飼育係の重要な役割なのです。
生物の飼育展示はそのための手段のひとつです。本物の野生生物を間近で見ることで得られる貴重な情報を最大限に発信したいと思っています。
何時来ても、何度来ても新たな発見がある水族館、人々の健全な暮らしと生物との共存について考えるきっかけとなる水族館であり続けたいと思います。
新潟市水族館マリンピア日本海館長 野村卓之
施設概要
施設概要 | |
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名称 | 新潟市水族館マリンピア日本海 |
所在地 | 新潟県新潟市中央区西船見町5932-445 |
階数 | 地上2階地下1階 |
構造 | 鉄筋コンクリート造 鉄骨造 鉄骨鉄筋コンクリート造 |
敷地面積 | 42,164.87㎡ |
建築面積 | 7,589.59㎡ |
延べ床面積 | 11,601.08㎡ |
総水量 | 3000㎥ |
最大水槽水量 | 日本海大水槽800㎥ |
取水方法 | サイフォン式 |
展示生物数 | 約600種20,000点 |
動物取扱業に関する表示についてご確認いただけます。
新潟市水族館マリンピア日本海
運営財団について
私たちは、自然について楽しみながら学べる機会を提供し、生命の多様性が尊重される社会に貢献します。
新潟市水族館マリンピア日本海
SDGsの取り組み
新潟市水族館マリンピア日本海は持続可能な開発目標(SDGs) を支援しています。
展示施設紹介
館内の展示を10のゾーンに分けて、日本海につながる様々な水環境を紹介しています。
ゾーン① 潮風の風景
7基の水槽で、海洋環境の多様性を概説し、水族館への期待感を喚起する導入部です。サンゴ礁、マングローブ、干潟、岩礁域等のさまざまな海辺環境を底質や植生と関連づけて再現し、それらの環境に生息する生物を展示しています。
ゾーン② 日本海─大陸と列島に囲まれた海
造波装置により潮騒の聞こえる水量800㎥の「日本海大水槽」を擬岩やアクリルパネルで2分割し、スロープ側に浅海域のさまざまな魚類を展示し、透明アクリルトンネルを抜けた大観覧面側を沖合部としてコブダイやスマ、ハガツオ等日本海に生息する魚類を展示しています。
「日本海大水槽解説」では、大水槽の展示生物や波をおこす仕組み、水質管理方法などを解説しています。
ゾーン③ 暖流の旅─黒潮と対馬海流
塗装や擬岩、擬サンゴなどのディスプレイで環境再現を図った18基の水槽群を用いて、北赤道海流を起源とする黒潮と対馬海流の流れに沿った生物地理学的に展示しています。
ゾーン④ 信濃川─多様な陸水環境と魚類
日本有数の大河川「信濃川」をテーマに、10基の水槽で河口部から上流域にわたる多様な河川環境を示し、水族を展示しています。ウケクチウグイやシナイモツゴ等の在来希少魚を見ることができます。
ゾーン⑤ 体験・学習
水族に触れて生き物を体感できる体験水槽、ライブラリー、標本展示コーナーがあり、アクアラボでは水族について楽しく学べる「体験プログラム」を日替わりで毎日開催しています。
ゾーン⑥ 水辺の小動物
半水生の哺乳類を展示しています。日本初繁殖のバイカルアザラシ、草食性のアメリカビーバー、すでに絶滅したとされるニホンカワウソの基亜種ユーラシアカワウソ、ウミガラスです。
水中生活に適応した生物の様々な動作をご覧ください。
ゾーン⑦ドルフィンスタジアム
ハンドウイルカ、カマイルカを用いてショー形式の展示をおこない、鯨類の分類や形態、生息環境やヒトとの関わり、認知、行動能力などについて概説し、科学的に正確な知識の普及をめざしています。
ゾーン⑧ マリンサファリ─ひれあしの入り江
水中を効率よく泳ぐために4つの足がひれ状になっている鰭脚類のアシカ科・アザラシ科の動物を飼育しています。
観覧エリアは上下2層構造になっており、水面と水中から観察することができます。
「マリンサファリ給餌解説」では、鰭脚類の体のつくりや生態について解説を行っています。
ゾーン⑨ ペンギン海岸
南米の太平洋沿岸に生息し、自然界では絶滅の恐れがあるフンボルトペンギンを展示しています。広い陸上部には多くの営巣箱を設置し、繁殖にも取り組んでいます。
ゾーン⑩ にいがたフィールド
ため池、水田、湧水、小川、砂丘湖等を配置し、新潟の淡水の湿地環境を再現しました。半自然的な環境で、キタノメダカ、シナイモツゴ、ホトケドジョウ、トミヨ属淡水型等、在来淡水魚の自然繁殖を目指すとともに、自然の野山へ訪れる契機となればとの願いを込めて、植栽も地域環境を再現するように作られています。
マリンピア日本海の歴史
1990年に開館した「マリンピア日本海」は、新潟市立の水族館としては2代目にあたります。初代は1967年に開館した「新潟市立新潟水族館」です。
新潟市立新潟水族館(1967/10/22~1990/3/31)
新潟地震の発生から約3年が経過した1967年7月8日から8月31日まで「開港100年・震災復興記念新潟大博覧会」が開催されました。
この新潟大博覧会のパビリオンのひとつとして、水族館が建設されました。
新潟大博覧会終了後は内容の整備などのために一時閉館し、1967年10月22日に「新潟市立新潟水族館」として開館しました。
新潟市水族館マリンピア日本海(1990/7/27~現在)
1989年に新潟市が市政100周年を迎えるのを記念して、現在の場所に新水族館「マリンピア日本海」が建設されました。
老朽化及び耐震対策、バリアフリー化、新たな魅力の付加を目的に、2012年9月より休館、リニューアル工事を実施し、2013年7月15日に再開館しました。
リニューアル前のマリンピア日本海
現在のマリンピア日本海
新潟市水族館マリンピア日本海 30周年(2022/7/27)
2022年7月27日に開館30周年を迎えました。
ロゴマークに込めた思い
シンボルマークの半円は「波頭」「羽ばたくカモメ」「佐渡のしまかげ」「日本海に沈む夕日」「水面のきらめき」「魚の群れ」「波(WAVE)」をデザイン化しています。
新潟市水族館マリンピア日本海の設置を新潟市政100周年の記念事業とし、また21世紀を迎える新しい新潟市のシンボルとしてふさわしい、近代的で格調と簡潔さを兼ね備えた意匠を凝らしました。
採用情報
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アンケート
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